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62026JuneNo.889特集ジョブシャドウイング・プログラム体験座談会学生が企業のトップリーダーに1日同行学生は何を学び、経営者は何に気付いたのかCLOSE-UP提言経済・財政・金融・社会保障委員会公的医療保険制度を死守するため退路を断った改革断行で医療の「7つの危機」を克服せよスポーツ・文化による社会の再生PT学校部活動は地域部活動に財源確保こそ最重要課題コストではなく「将来への投資」に「私の一文字~副代表幹事/エネルギー政策委員会委員長北野嘉久~」より

私の一文字副代表幹事エネルギー政策委員会委員長北野嘉久JFEホールディングス取締役社長さまざまな活力が思い浮かぶ「活」会員の方が思いを込めて選んだ一文字に、書家の岡西佑奈さんが命を吹き込む「私の一文字」。今月は、北野嘉久副代表幹事にご登場いただきました。岡西「活」は、火をもって人の生活を豊かにする様子を表した漢字です。「活力」という言葉もありますが、内から湧き出す勢いをイメージしながら書にしました。あらためてこの文字を選んだ思いをお聞かせください。北野実はこの文字を、何回か「一文字」として書いたことがあります。製鉄現場には高炉やコークス炉という設備があるのですが、数十年に一度、中のレンガを全部張り替える時期があります。レンガの一枚に役員が文字を入れる慣例があり、その都度私は「活」としたためてきました。鉄を作る「活力」であり、炉の「復活」でもあるという思いから選んできた文字です。加えて、経済同友会では2023年に「活・原子力」という意見も発信しています。そうしたさまざまな活力を思い浮かべながら、この文字を選びました。岡西前に進んでいく強いエネルギーをお話から感じますが、ご自身の活力はどのように保ち続けていますか。北野何よりも健康であることが、活力のもととなります。そこで年間100回ジムに行き、年12回は卓球をし、ゴルフスコアを更新するという目標を掲げ、今朝もジムに行ってから出社しました。岡西学生時代から卓球に打ち込んでいらっしゃったとのことですが、今に活かされていることはございますか。北野熱中することの大事さでしょうか。大変な時期でも好きなことに熱中している間は心をリラックスでき、また前向きに進んでいくことができるようになります。岡西業界を取り巻く状況は変化していると思いますが、10年ほど先にはどうなっているとお考えでしょうか。北野内需は縮小し、海外需要の比重がさらに高まることでしょう。ただし日本は、自動車用鋼板などの高品質製品を扱う拠点としての発展が見込まれます。また、GHG排出を抑えたグリーンスチールへの取り組みも重要で、当社でも関連する人材育成や設備投資を進めていく予定です。国内の製鉄所は技術開発と人材育成のマザーミルとして活躍していることでしょう。同時に海外への投融資はこれまでも力を入れており、先日はインドで合弁会社を立ち上げて先端技術を移転しました。海外で働く面白さもぜひ体験してほしいと思っています。岡西最後に、経済同友会の副代表幹事として、今後の展望をお聞かせください。北野経営者同士で開かれた議論をし、経済界に資する活動を行うという会の特徴を活かしていきたいと思っています。私自身はエネルギー政策委員会に入っており、エネルギー自立という重要な問題に腰を据えて取り組んでいきたいと考えます。CO₂排出量は地球規模で取り組むべき問題ですが、国のあらゆる活動を支えるエネルギーの安定供給策も考える必要があります。また、エネルギー政策への理解・信頼構築も重要な課題であると考えます。長期的に取り組むべき問題であることを踏まえて、議論や発信をしていけたらと思っています。書家岡西佑奈1985年3月生まれ。23歳で書家として活動を始め、国内外受賞歴多数。022026/6keizaidoyu

特集ジョブシャドウイング・プログラム体験座談会学生が企業のトップリーダーに1日同行学生は何を学び、経営者は何に気付いたのか高等教育機関との連携PTは、学生が経営者の「かばん持ち」を1日体験する「ジョブシャドウイング・プログラム」を実施した。2025年夏はトライアルとして本会会員所属企業3社・大学2年生3人が、26年春には同12社と大学生・大学院生22人が参加した。本プログラムは就職活動前の段階から学生が企業と接点を持ち、経営者がどのような視点で意思決定を行い、日々の業務に向き合っているのかを間近で体感することを目的としている。参加学生は会議や打ち合わせへの同席、経営者との対話を通じて、企業経営の実態や意思決定のプロセスに触れ、多角的な視点や判断力の重要性を学んだ。また、企業が社会課題にどのように向き合い、価値創出を図っているのかを知ることで、働くことの意義や自身のキャリアについて考える契機となり、実社会を具体的に捉える貴重な機会となったとの感想を寄せた。本号では日色保PT委員長を交え、本プログラムに参加した実施企業の経営者が座談形式でプログラムの様子や意義、今後の展望について語り合った。本プログラムのビジョン(理念)学生が企業のトップリーダーに一日同行し、思考プロセスや行動を体感、自身のキャリアビジョンを描く機会とし、その活動が企業と学校の架け橋となる本活動が経済同友会、企業(経営者)、高等教育機関、社会にとって有益な活動となるよう、参加前後の学生のキャリアビジョンの変化、興味・関心分野の広がり、企業(経営者)の認識の変化などについてデータ収集・分析をする。日本アイ・ビー・エムロイヤルホールディングス東和エンジニアリング2025年度ジョブシャドウイング・プログラム参加企業・役員(50音順。所属・役職は開催時)【代表幹事】山口明夫日本アイ・ビー・エム取締役社長執行役員【副代表幹事】池田潤一郎商船三井取締役会長菊地唯夫ロイヤルホールディングス取締役会長玉塚元一ロッテホールディングス取締役社長CEO辻庸介マネーフォワード取締役社長日色保ウォルト・ディズニー・ジャパン取締役社長廣田康人アシックス取締役会長CEO𠮷松徹郎アイスタイル取締役会長CEO【高等教育機関との連携PT委員・会員】加藤慎章AggrekoJapan取締役社長兼北アジア代表小山直行プランテック取締役社長桜井伝治NTTインテグレーション取締役社長新倉恵里子東和エンジニアリング取締役社長村瀨龍馬MIXI取締役上級執行役員参加大学生・大学院生(1~5年生。医学部生含む)上智大学10人東京大学15人2026/6keizaidoyu03

特集ジョブシャドウイング・プログラム体験座談会企業と高等教育の架け橋となるプログラムとして今後の広がりを期待する受け入れにあたり工夫したこと日色私は学生の受け入れにあたり、まず同じようなスケジュールが続かないよう調整に配慮しました。社外活動の一環として経済同友会の会合も加え、見てもらいました。コンフィデンシャリティ(社外秘・秘密保持)にも若干の配慮をしました。例えば、ディズニープラス(動画配信サー日色保高等教育機関との連携PT委員長ウォルト・ディズニー・ジャパン取締役社長1965年愛知県生まれ。88年静岡大学人文学部卒業。ジョンソン・エンド・ジョンソン入社。2012年日本法人社長。18年日本マクドナルド入社、19年日本マクドナルド社長。25年ウォルト・ディズニー・ジャパン入社・現職。2013年4月経済同友会入会。23年度より副代表幹事。21~22年度社会保障委員会委員長、23~25年度学校と経営者の交流活動推進委員会委員長、24~25年度高等教育機関との連携PT委員長、26年度教育革新委員会委員長。理解してもらえる。活動していることも経営者は社会のために人材育成はもちろん、対象に企画しました。夏のトライアルは「経営者と大学生人。2026/6keizaidoyuビス)に出す新番組などについて検討する会議では、その時間だけ別メニューを体験してもらいました。事前のブリーフィングも重要で、学生に「今日はこういう目的の会議がある」と説明しておくと、学生も理解するのではないかと思います。皆さんはいかがでしたか。玉塚前もって日程を調整しておくと、ジョブシャドウイングにふさわしいミーティングを用意できると思います。似たような会議を続けない、コンフィデンシャリティの高い会議を避けるなども調整は可能です。私はランチのときに商品開発のチームとのミーティングを行い、学生の皆さんにも参加してもらいました。若くて優秀な社員とのミーティングは学生にとって大いに刺激になったようです。村瀨私は学生の皆さんにCTOやCDOなどの「C職」にも会わせてみようと思いました。経営層といってもさまざまな人間がいることを理解してもらうために、1on1で話す場などを設けました。また、コンフィデンシャルな会議でも、次の採用戦略に関するものなど学生が同席しても問題ない程度の会議には出てもらいました。役員がどんなタイミングで、どんな理由で決断を下したのかを学生が正しく理解してくれたと思います。私としても考えが整理される良い機会になったと思います。学生の様子や印象に残ったことは日色学生の皆さんの様子はどうでしたか。玉塚とても熱心ですね。いろいろなことを吸収しようとする姿勢が分かりました。後で感想文を読むと、「社長はこういうスタンスで話しているのか」「ミーティングはこうやって進めるのか」などの純粋な気付きが多かったように思います。素晴らしいプログラムだったと思います。村瀨将来のキャリアの方向性が変わるほどの経験だったという学生がいました。すでにキャリアを決めていたのに、価値観が180度変わってしまったので、もう一度仕事のあり方と自分のキャリアを考え直すと言っていました。日色私のところに来た学生も、最初は公務員を目指していたが、このプログラムを経験して民間も視野に入れるようになったと話しています。玉塚そう考えると、何年生ぐらいのときに経験するのがいいのでしょうか。日色ジョブシャドウイングは就職活動前の段階の学生を04

の未来創造フォーラム」に参加した大学生であり、春の実施では協力大学での募集に自ら手を挙げた意欲ある学生から選抜したので、双方にとって良い結果になった面もあるかもしれません。玉塚経済同友会にとって象徴的なブランディングになりそうなプロジェクトだと思います。日色経済同友会が経営者同士の閉じた社交クラブのように思われないためにも、こうしたプログラムを広げていきたいですね。その後のアンケートなどから、学生の皆さんが学んだことをもう少し具体的にお話しいただけますか。玉塚意思決定の仕方、経営者が偉ぶらないで意外にフラットだった、スケジュールがぎっちり詰まっているとは知らなかった、などいろいろな感想がありました。弁護士を目指している学生は、将来的に社外取締役などに興味があるということでしたが、「会社経営がどう行われているのかがイメージできて、経営者の方が人を尊重しながら多角的な視点から経営を分析していることを知った。私は正確かつ適切な回答をご提案できる弁護士になりたいと考えている。ビジネスとしての適切さを考える柱としても大変勉強になった。学生時代にすべきことを自身で考えながらも経営者の方にご助言たまわる機会をいただき、大変勉強になった」と感想をくれました。村瀨社員との距離感について、「どうしてそんなにフランクにできるのか」とも言われました。経営者が偉そうではなくて社員とフランクに接しながらも、最後には結論がきちんと出るところに感心していました。また情報の整理の仕方や、ビジネスに不可欠になるAIをどう使えばいいのかについても理解が深まったようでした。学生との対応は1対1から複数対応まで可能か受け入れ側の参加者も増やした方がよいのか日色私が社員にジョブシャドウイングの説明をすると、「うらやましい。自分たちがそういう経験をしたかった」という感想が多く寄せられました。社内の皆さんの感想はどうでしたか。玉塚私の場合、そこまでの理解がないままにプログラムに突入したので、社員には「経済同友会のプログラムだから」という程度の説明しかしていませんでした。今にして思えば、ジョブシャドウイングの目的や社会的意義を前もって社員にも説明しておくべきだったと反省しています。村瀨当社では、サクセッションプラン*になぜシャドウイングが入っていないのかと気付いた人もいました。執行役員などのサクセッションプランを考えるときに、育成項目の中にシャドウイングのようなものがなかったので、学も刺学っ激生とをが増受多やけくしるてて人もも数問いを題いは。ない。玉塚元一ロッテホールディングス取締役社長CEOと思いました。と1日シャドウイングをするということですか。なりました。正直2人だけではもったいないなと感じました。占めしたい」という回答もありました。村瀨1時間くらいは1on1で学生が考えていることや学んだこと学。051985年慶應義塾大学卒業。旭硝子(現AGC)入社。98年ファーストリテイリング入社、2002年同社取締役社長就任。05年9月リヴァンプ創業、取締役社長就任。10年11月ローソン入社。同社取締役代表執行役員COOを経て、14年5月取締役社長就任。17年6月デジタルハーツホールディングス取締役社長CEO就任。21年より現職。2014年9月経済同友会入会。22~25年度副代表幹事。生が帯同するのだったらそこに入っていてもおかしくない日色例えば、役員になる前の部長ぐらいのときに、社長村瀨そうです。村瀨はこういう動きをするのか、と社員にとっても新しい気付きにもなるという不思議な気持ちに玉塚多様な内容を組める日程調整ができればいいと思いました。それから今回、私の場合、学生は2人でしたが、日色最初のトライアル時に学生にアンケートを実施しました。素晴らしいプログラムだということと、複数人で行うことについては賛意もありましたが、「いや、私は独り私が受け入れたのは1人でしたが、基本的に最後の2026/6keizaidoyu

を話していたので、1対1でやることの魅力は十分あると感じました。でも、刺激を与える人が多い方がいいので、増やす方向もあると思います。日色例えば、社長や執行役員など同時多発的にやる、今日は10人の学生が10人の執行役員について1日一緒にいる、という状態で行うこともあるかもしれません。玉塚1日に10人ぐらいの学生が3~4人の役員に付くのも、刺激を受けるという意味でいいのではないかと思います。学生15~16人でも問題はないでしょう。刺激を受ける人数をもっと増やしてもいいのではないでしょうか。終了後に学生とディスカッションすると、今度はこちらに学びがあるかもしれません。日色面白そうですね。いろいろなやり方ができそうです。1対1のかばん持ちもあれば、複数人でもいいし、逆に対応するこちらが複数人ということもあります。玉塚ある程度はn数が増えた方がいいと思います。受け止め方はそれぞれで、相当に刺激を受けている人もいれば、そうでない人もいますから。村瀨確かに1人だと、モチベーションの低い人の担当になってしまった経営者は時間と労力の浪費と感じるでしょう。*経営戦略上の重要ポストが将来時点で欠けないように、その候補者を前もって育成・管理すること今回の経験を踏まえた提案と今後の展望日色どういう学生に参加してもらうか、その選考プロセスをどうするかという点については、何かアイデアはありますか。玉塚例えば、プログラム終了後に学生にディスカッションしてもらったものを動画に撮って、経済同友会の皆さんで共有し学びのコンテンツにする。それにより、きちんと話もできて問題意識の高い学生でないと、このプログラムは難しいという共通認識が生まれると思います。また、参加した学生のコミュニティのようなものを作って、オンラインでもいいのでディスカッションしてもらう。それが広がって噂になって、多くの学生が「私も参加したい」と思うようになる。これを進めながらブラッシュアップし、気付いたら参加した学生が500人になりました、という形になればいいと思います。それを例えば、日色さんが幹事会などで短い時間でも説明して動画を流したら、参加したい経営者も多く出てきますよね。村瀨確かにアンケートでとどまっているのはもったいないという気がしていました。経済同友会の良さが出ているプログラムだと思うので、それを発信することで、もっと参加したいと考える学生が増えていくと思います。それと、機密事項やセキュリティなどを気にされる経営者の方が多かったのは事実なので、そこを柔軟に対応できるようにすればいいかもしれません。日色刺激があるのでは。確かに、今後進めていく上では、「外部の人を入れるわけにはいかない」とか、「秘密保持はどうするのか」という精神的・心理的なバリアをどう解消するかだと思います。実際にやってみると、それほど大変でもないことが分かるのですが。玉塚認知が広まったら、やりたがる人は出てくると思いますよ。それにはやはり意義や目的を説明することが大切です。魅力は十分。だが、複数対複数も日色社内のミーティングでも学生を伴ってジョブシャドウイングの説明をすることは、会社が人材育成に力を注いでいることを社員に伝えることにもなります。社長は会社の仕事だけではなくて、社会のために活動していることも理解してもらうことにもなる。いろいろな副次的効果があると思います。経営者と学生1対1でも。村瀨龍馬MIXI取締役上級執行役員2005年イー・マーキュリー(現MIXI)に入社後、SNS「mixi」の開発に携わる。09年に退職後、ゲーム会社でエンジニアや役員を経験。13年ミクシィ(現MIXI)に復帰し、「モンスターストライク」の開発に従事。18年執行役員CTO、19年取締役執行役員CTOに就任。23年4月より現職。2020年3月経済同友会入会。22年度より幹事。23年度観光再生戦略委員会委員長、24年度より高等教育機関との連携PT委員、26年度教育革新委員会副委員長。062026/6keizaidoyu

特集ジョブシャドウイング・プログラム体験座談会村瀨このプログラムは社長の出張講演でもインターンシップでもない、全然違う効果が得られるものだということは肌感覚としてはあります。今後、それをうまく言語化することが必要かもしれません。場合によっては爆発的な刺激を与えられることがうまく伝わるといいと思います。学生のキャリアも考え方も変わってしまうかもしれない。それほどの刺激になるものを経営者自身が与えられるのは、意義深いものでしょう。経営者が世の中に対して、自分たちのプロダクトやプロジェクトなどいろいろなもので訴え掛けている中で、ESGとかSDGsなどとはちょっと違う方向から、未来の人たちに対して貢献できるのは素晴らしい社会貢献です。そこをもう少し打ち出せるといいと思います。ジョブシャドウイングの後に変化はあったか日色ジョブシャドウイングの後、ご自身に何か変化などはありましたか。村瀨地道に続けていくことで学生たちからあらためてこちらにフィードバックされて、自分の考え方やその言語化、振る舞い、発言、決断力などが磨かれていくのだろうと思います。私は2人の学生を受け入れただけでも、経営者としての自分のパフォーマンスに影響を受けました。私自身の学びにもなるし、他の執行役員や社員にどんどん伝播することによって、経営者の役割や思考、振る舞いのようなものを示すことができるのではないでしょうか。そういう点で非常に良い機会だったと思いました。玉塚自分のスケジューリングや時間の使い方、会議の仕切りなど、これでいいのかということを日頃はあまり考えないかもしれません。ジョブシャドウイングはそれをあらためて考える良いきっかけになるかもしれません。村瀨人に見られていると、人間はパフォーマンスが上がったりします。そういう効果もあるかもしれないですね。「社長が会議でこんなにだらだらやっていたら駄目でしょう」と言う社員はなかなかいませんから、自分でそれに気付くきっかけにもなるでしょう。日色社員の方々のコミュニケーションや、人事や採用の人たちの意識を変えられるなどの影響もあるかもしれません。たまたま戦略会議の席に学生がいて、その戦略会議の人とも学生と同窓でした。話が盛り上がって、社員が「本当にずるい。自分たちにもこういうプログラムが欲しかった」と言うのです。「日色さんをぜひ1日貸してくださいよ」というような会話をしているのを聞いて、うれしくなりました。村瀨それは先ほど話した、サクセッションプランなどに応用できるのではないかという話ですね。***日色最後に、会員の皆さんにメッセージをお願いします。玉塚ジョブシャドウイングはとても強烈な刺激になると思います。未来のリーダーを育成するとまではいかないにしても、私たちの行動が学生に何らかの気付きを与えられる、経済同友会にしかできないユニークなプログラムです。ぜひ、前向きに参加したらいかがでしょうか。大企業系もスタートアップ系も増えてきているので、NPOも含めて、参加企業のポートフォリオを組めると面白いと思います。村瀨起業に興味がある学生がマルチセクター・ダイアローグなどに参加していますが、スタートアップ企業やNPOに興味があるならマッチアップして1日過ごすとか、そんな広がりがあり得ますよね。それは経済同友会だからできることです。日色経済同友会にしかできない、堅苦しくなく、でもインパクトのある取り組みだと思うので、未来のリーダーとなる学生のためにも、コンフィデンシャルとセキュリティを突破して、経営者の皆さん一人でも多くご参加いただければうれしいですね。本当にポテンシャルがあり、いろいろな意味で深く、広がり、進化する可能性を秘めているプログラムだと思います。2026/6keizaidoyu07

>>委員長メッセージ公的医療保険制度を死守するため退路を断った改革断行で医療の「7つの危機」を克服せよ経済・財政・金融・社会保障委員会(2025年度)委員長/武藤真祐(インタビューは5月14日に実施)医療は今、少子高齢化に伴う人口構造の劇的変化や物価高騰という外的不利益に直面し、その持続可能性を揺るがす複合的な「危機」にさらされている。全国民が「誰でも、どこでも、いつでも」必要な医療を低負担で享受できる公的医療保険制度を守り、次世代に継承するために必要なことは何か。医師として現場を知り尽くす武藤真祐委員長が語った。武藤真祐委員長鉄祐会理事長1971年埼玉県生まれ。2002年東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。東京大学医学部附属病院、三井記念病院にて循環器内科に従事後、宮内庁で侍医を務める。その後マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、2010年医療法人社団鉄祐会を創業、現在に至る。2023年5月経済同友会入会。26年度より副代表幹事。23~24年度規制改革委員会委員長、24年度経済・財政・金融・社会保障委員会予防・健康づくり検討チーム副座長、25年度経済・財政・金融・社会保障委員会委員長、26年度より医療・介護改革委員会委員長。持続可能性を脅かす「7つの危機」展望なき「制度疲労」が背景に今回の提言では、医療が抱える課題を「7つの危機」として定義しました。まず「医療機関経営の危機」について、特にコロナ禍以降、外来患者数の減少や物価高騰などの影響を受け、全国で医療機関の経営が厳しくなり、廃院や機能縮小も相次いでいます。第2の「医療費膨張と財政硬直化の危機」は、よりマクロな視点での問題意識となります。現役世代の社会保険料負担の限界が迫る中、国民皆保険制度を維持するためには、ワイズスペンディングによる保険給付のめりはり付けや全世代による金融所得も含めた「応能負担」のあり方を真剣に考えるべき段階に至っていると考えます。第3の「医療提供体制の構造的危機」は、私が医療法人の運営を担う中で痛感していることです。狭い地域に似たような機能を持つ中小病院が乱立し、共倒れを起こしつつある一方、地域によっては産科や小児科、救急医療を担う病院が足りなくなってきています。同様に深刻なのが、第4の「医療従事者の不足・偏在の危機」です。医師が東京に一極集中し、地方では循環器内科や脳神経外科、心臓血管外科など以前からハードワークを伴ってきた診療科を中心に、医師が急激に少なくなっています。いくら補助金を投入して病院を存続させても、手術をする医師がいなければ医療は立ち行かなくなります。地域医療の最前線はこのような危機的状況に陥っています。第5の「有事対応の危機」については、コロナ禍はもとより最近の緊迫する中東情勢によっても、手袋や防護具、点滴や注射器などの医療資材が入手しにくくなっています。医薬品や医療資材がなければ、医師がいても治療はできません。第6の「医療機関へのサイバー攻撃の危機」も深刻です。ランサムウエア攻撃などによって電子カルテをはじめとする基幹システムが停止し、患者の情報が閲覧できず、診療を停止する事態が頻発しています。これらの危機を引き起こす根本的な原因が、第7の「制度ガバナンスの危機」に集約されます。「2025年問題」や「2040年問題」は以前から指摘されてきましたが、これほど急激に地方から病院や医療従事者が減っていく事態は想定されておらず、制度疲労を起こしている状況です。医療制度をどのように設計するのかという中長期的なプランが存在せず、社会の急激な変化に制度が追いついていないことが、最大の課題だと考えます。中長期のマスタープラン診療報酬改定は調整手段の一つこうした「7つの危機」に対し、提言では「中長期のマスタープランに基づく診療報酬改定」と「医療安全保障の実効力強化」という二つの改革案を提示しました。診療報酬改定については2年に一度、厚生労働省と財務省による短期間の調整を経て決定する現行のプロセスに限界が来ています。点数の微細な調整だけで日本の医療政策全体を変えることはもはや不可能です。そこで、まずは5年から10年単位の「医療制度改革マスタープラン」を策定し、診療報酬改定はこのプランに基づく「機動的な短期調整」に位置付けるべきだと提言しました。082026/6keizaidoyu

CLOSE-UP提言マスタープランで私たちが重視する視点が「格差の是正」と「政策ツールの多角化」です。都市部と地方の地域間格差や医療機関の規模による不均衡を解消するためには、正確なデータを把握し、現場や政策にフィードバックする仕組みが必要です。また、診療報酬だけに依存するのではなく、税制、補助金、規制改革といった多角的な手段を一体的に用いることが重要です。社会保険医療の消費税課税対象化地域別診療報酬制度の導入「格差の是正」のための具体策は2点示しました。医療機関は仕入れにかかる消費税を患者に転嫁できず、自院で負担せざるを得ない「控除対象外消費税」の問題を抱えています。現状では診療報酬による補てん措置が講じられていますが、療養病床が少なく高額な医療機器投資を行う病院ほど補てん不足が顕著となっています。この不均衡を抜本的に解決するためには、社会保険診療を消費税の課税対象へと転換することが求められています。また、東京と地方とでは医療を取り巻く環境が大きく異なり、全国一律の診療報酬で対応することはもはや限界です。都道府県が決定する「地方裁量診療報酬」部分を設け、地域の実情に応じた報酬設定ができる仕組みへと再編していく必要があると考えます。医療と経済は不可分リスクから守る医療安全保障コロナ禍や近年の地政学リスクを経て、私たちは「医療と経済は不可分」という事実を痛感しました。注射器などの物資やワクチンの供給が止まり、医療提供体制が崩壊すれば、人々は安心して活動することができず、経済も回りません。国家の安定的な経済活動の前提として、医療品製造の内製化や調達ルートの多角化が不可欠です。また感染症対応については国主導で法整備が進み、新たな司令塔組織もつくられましたが、平時から有事への移行をスムーズにするため、政府対策本部長(内閣総理大臣)の権限を明確にすることや、国民の理解を得ながら実践的な訓練を平時から官民一体で繰り返すことが重要でしょう。さらに、サイバーセキュリティー対策も重要で、医療DXと両輪で進める必要があります。国はクラウド型電子カルテの普及などの支援を進めていますが、そもそも中小病院の約3分の1で電子カルテが導入されておらず、ITと医療の両方が分かる専門人材も圧倒的に不足しています。そのため、国が「専門アドバイザー」を派遣する仕組みの創設や、ITと医療実務の双方に精通した人材を学会や団体を通じて育成することなど、危機管理投資としての踏み込んだ施策が求められています。健全な医療インフラは健全な経済活動の基盤である今回の提言は過去3年間、経済・財政・金融・社会保障委員会や規制改革委員会で議論してきた医療にかかわる提言の集大成であり、これをいかに実現していくかが次なる課題です。アプローチすべきステークホルダーは多岐にわたります。与野党の政策担当者のほか、消費税の問題は財務省や厚生労働省、医療安全保障は経済産業省との協議も重要になります。また、地域別診療報酬制度を実現するには全国知事会など地方行政の方々の理解も不可欠ですし、日本医師会や日本病院会などの医療団体の皆さまとも丁寧な対話が求められます。私個人のネットワークも活かしつつ、各機関のキーパーソンの方々と「膝を突き合わせる」対話を重ねていきたいと考えています。医療は個人の生活にも社会にも密着したインフラです。健全な経済活動の基盤であり、医療と経済は密接不可分の関係にあります。会員の皆さまにはぜひ医療を「自分ごと」として捉え、それぞれの立場から忌きたん憚のないご意見をいただきたいと思います。092026/6keizaidoyuCLOSE-UP提言

CLOSE-UP提言提言概要(4月23日発表)きょうじん持続可能で強靱な医療システムへ~7つの危機に立ち向かう2つの改革~国民の生命と安全を担保する不可欠な社会インフラである医療は、その持続可能性を脅かす複合的な「危機」にさらされており、「漸進的な改善」にとどまる政策では、もはや現行制度の維持は困難である。医療機関の経営危機や地域医療の崩壊という喫緊の課題への即応に加え、新興感染症や地政学リスクなど有事を見据えた強靭な体制構築まで、根幹に踏み込んだ抜本的な改革が不可避である。本提言では、現行制度が直面する諸課題を「危機」として定義し第Ⅱ章)、既存制度の根底にある前提条件や運用の枠組み自体を抜本的に再構築(パラダイムシフト)すべき、新規性の高い二つの基幹改革に焦点を絞り具体的処方箋をまとめた(第Ⅲ章)。医療を取り巻く7つの危機と具体的施策の方向性(第Ⅱ章)7つの危機具体的施策の方向性1.医療機関経営の危機―地域医療崩壊の危険水域2.医療費膨張と財政硬直化の危機―負担限界が迫る国民皆保険3.医療提供体制の構造的危機―病院過多・機能不明瞭・再編停滞4.医療従事者の不足・偏在の危機―「量」と「質」両面の低下5.有事対応の危機―感染症・医薬品供給不足・地政学リスク6.医療機関へのサイバー攻撃の危機―診療継続と医療情報を脅かす新たな脅威7.制度ガバナンスの危機―診療報酬に過度に依存した意思決定構造·医療機関自らが創意工夫によって生産性や収益性を高める規制緩和·政府は診療報酬以外の手法(税制改革など)も組み合わせて支援·給付と負担のめりはり付け(EBPMに基づくワイズスペンディング&応能負担の徹底)·各圏域の特性に即応した柔軟な施策展開を可能とする制度設計·多種多様な専門職が高い倫理観と誇り、「やりがい」を堅持しつつ持続的に就業し得る環境の整備·職種間の役割分担の再定義やチーム医療の深化、業務効率化など·平時から官民連携による緊密な準備を徹底し、有事に限られた医療資源を迅速かつ機動的に確保・配分し得る体制の構築·危機管理投資の一環として、国が主導的な役割を果たす形でサイバーセキュリティー対策の強化·診療報酬のみならず、税制措置、補助金、規制改革を重層的に組み合わせた、中長期的な視座に立つ医療制度改革プロセスの再構築提言二つの改革(第Ⅲ章)1.中長期のマスタープランに基づく診療報酬改定・診療報酬制度の意思決定プロセスを「中長期ビジョン型」へと転換することが不可欠・年サイクルのマスタープランを策定し、その中で診療報酬改定に関する「原則・方向性・中期目標」を示し、2年ごとの改定は「機動的な短期調整」として再定義●重視すべき「格差の是正」に向けた二つの具体策(1)社会保険医療の消費税課税対象化診療報酬から消費税補てん分を切り離し、社会保険診療を「課税対象」へ転換(2)地域別診療報酬制度の導入地域の実情に応じた柔軟な制度運用に向けて、国が決定する「基礎診療報酬」と都道府県が決定する「地方裁量診療報酬」の二階建て構造とする地域別診療報酬制度を導入2.医療安全保障の実効力強化(1)サイバーセキュリティー対策の強化・サイバーセキュリティー対策の強化を個別の中小病院の自助努力にのみ委ねるには既に限界を露呈・国主導による支援の実効力を強化するため「危機管理投資」の一環として、さらに踏み込んで以下の三つの対策が不可欠①「専門アドバイザー」派遣事業の創設②医療実務とITの両方に精通した人材の養成③対策予算の拡充(2)感染症への対応・有事における限られた医療資源の最適配分を実現するため、現場の稼働状況を即時把握し得るデジタル基盤の構築とともに、特に以下の二つの取り組みを実施すべき①政府対策本部長(内閣総理大臣)の権限の明確化②訓練の実施など詳しくはコチラ102026/6keizaidoyu

経済同友会つながる▲▲▲RELAYTALK#318紹介者早川由紀大和証券グループ本社執行役員大和PIパートナーズ取締役社長船橋仁ICMGGroup取締役会長FounderandGroupCEO同友会とは人的資本の塊私は2006年に同友会に入会。気が付けば20年所属させていただき、感謝しかありません。入会のきっかけは、ニチレイの大戸会長から「経営の勉強をされてはいかがですか」と言われたことで、当時43歳で入会。リクルートのビジネスインキュベーション事業を創業し、自ら分社起業して4年目でしたが、並み居る大経営者を前に、随分気後れしたのを覚えています。その当時、日本を代表する経営者の方々との会話により経営の本質を体感できたのがとても貴重でしたが、合わせて知的資本(人的資本、組織資本、顧客資本)に関する知的好奇心を持たれる方が多く、訪問した先にてご自身の書棚、論文、関連書籍を出される方が多いのも同友会メンバーならでは。企業経営委員会でも「企業価値とは株式時価総額である」という取りまとめプロセスにおいて、勇気を振り絞って「いや、それは企業のある側面からみた価値の話であり、企業の本質的な価値はバランスシートに表れない知的資本価値ではないでしょうか」という問いに、列席の経営者の方々からの賛同のリレーとなった瞬間(ClarityofMoment)、「ああ、同友会とは裃を脱いで語れる素晴らしい場(BA)」と感嘆。仕事を通じての幸福とは、金銭では計り知れないそのようなときなのではないでしょうか。時を経て「今日、AI時代に人間資本とは何か」とのリコーの山下さんの洞察。リクルートで社会にとって本質的な企業経営を支援できる方法論は何か、を取り組んだ1995年から30年。運命の見えざる手により、私のような未熟な者にテーマを与え、同友会のメンバーとの対話により深めることができました。このたび、25年間共に経済産業省、内閣府において、EU委員会の賛同の取り付けを経て統合レポートの生みの親である住田さんと大尊敬する木川さんに推薦いただき、シンガポール在住の長男、舩橋元が当時31歳の時に同友会に入会させていただきました。ある日、廊下で顔を合わせた高乗さんに「最年少入会おめでとう」のお言葉をいただき、感無量。同友会とは人的資本の塊であり、無形な価値のつながり。次の世代につなげたいですね。▲▲次回リレートーク高乗正行マター・ベンチャー・パートナーズOperatingPartner兼日本代表2026/6keizaidoyu11

>>委員長メッセージ学校部活動は地域部活動に財源確保こそ最重要課題コストではなく「将来への投資」にスポーツ・文化による社会の再生PT(2025年度)委員長/木村弘毅・山口栄一(インタビューは5月20日に実施)中学生の部活動の地域展開(地域移行・地域連携)は、教員の長時間勤務の是正や少子化への対応を契機として進められてきた。しかし、現状では理念が先行し、必要となる財源規模、担い手確保、地域差への対応といった実装上の課題に十分な対応がなされているとは言い難い。部活動の地域展開には相当規模の恒常的財源が不可欠である。木村弘毅・山口栄一両委員長が語った。休日の部活動の地域展開がスタート現状の予算措置で十分か木村急激な少子化によって学校単位での部活動ができない地域が増えています。同時に、教員の過重労働は深刻な社会問題となっています。これを受けて文部科学省、スポーツ庁、文化庁は部活動の地域展開を推進しています。これは学校単位で教員が指導する従来の部活動の枠組を変えるもので、具体的には、有償の指導員を活用することや合同部活動によって地域連携を進めた上で、さらに地域のスポーツクラブによる活動へ移行するというものです。2025年度までは一部地域で実験的に取り組む改革推進期間でしたが、26年度からは「改革実行期間」となりました。まずは、休日に全ての学校部活動で地域展開を進めるという方針が示されていますが、土日のいずれか1日を地域展開するとしても、相当規模の財源が必要となり、現在の予算措置だけでは十分とはいえない状況です。有償の指導員を継続的に確保するためには安定的な財源の確保が必要ですが、そのめどはついておりません。私たちのPTでは、先行して取り組みを進める自治体に対してヒアリングをしてきましたが、財源確保が大きな課題であることが確認されました。山口部活動の地域展開は、各地域の特性や人口規模によって異なります。PTではヒアリングを踏まえ、地方自治体の地理的・経済的な状況によって「大都市」「三大都市圏のベッドタウン型自治体」「過疎地域」の三つの地域類型を整理しました。例えば、企業や大学などが豊富な「大都市」である福岡市は福岡大学が中核となり、大学生が指導役を担う仕組みや大学の施設を使った指導などで地域展開を進めています。それでも、寄付や協賛だけで恒常的な財政基盤を確立することは難しいのが現状です。また、「三大都市圏のベッドタウン」の事例では、地域クラブ化を前提でふるさと納税を活用して資金を集めたり、会費など保護者負担を設定し、指導者謝金など運営費をまかなう仕組みを始めていました。こうした保護者が負担できる水準にも限度がありますから、結果として市の財政負担を増やす要因にもなっています。また、「過疎地域」は大学や各種団体・施設が少なく、企業支援などを期待しにくいので、結局自治体がバックアップするわけです。ヒアリング例では市長のリーダーシップの下で指導員確保やバス運行を市財政の拠出で行っていました。このように、どの類型においても、財源については現在の予算措置だけでは不安が残ります。安定的な新たな財源の確保が大きな課題になっているのです。教員の長時間労働に支えられていた学校単独で維持する仕組みは限界木村部活動は人材育成のための重要な機能・機関であると思います。日本の子どもたちの成長と経済産業の発展を下支えする重要な多面的役割を担ってきたとPTでは捉えています。まず教育的側面として、子どもたちの努力・規律・責任感を育み、人格形成と心身の健全な成長を支えてきました。また社会的には協働や相互理解を通じて社会性を育むとともに、子どもたちがスポーツや文化芸術に継続的に触れる機会をつくり、生涯にわたりこれらに親しむ入り口となってきました。122026/6keizaidoyu

CLOSE-UP提言木村弘毅委員長MIXI取締役社長上級執行役員CEO1975年東京都生まれ。2008年ミクシィ(現MIXI)入社。モンスターストライクプロジェクトを立ち上げ、世界的コンテンツに。14年執行役員に就任、18年より取締役社長。2019年経済同友会入会。25年度スポーツ・文化による社会の再生PT委員長、26年度より中堅・中小企業の変革委員会委員長。山口栄一委員長アートパワーズジャパン代表理事1955年愛知県生まれ。79年日本航空入社。2007年日本航空執行役員、法人営業担当、東日本地区担当、西日本地区担当、中国総代表等を経て、13年エージーピー取締役社長・会長。2008年経済同友会入会。スポーツとアートの産業化委員会17~19年度副委員長・20~22年度委員長、23~24年度スポーツとアートによる社会の再生委員会委員長、25年度スポーツ・文化による社会の再生PT委員長。しかし、人材育成であれ自然環境であれ、短期的になかなか成果が分かりにくいものに対して、国民全体が長期的に腰を据えた投資をしていくという意識がどんどん低くなってきているのではないかと思います。子どもたちの教育と未来は国の大切なアセットともいえます。人材という意味でも重要なものですが、そこの意識がなかなか高まってきていないのでは、ということが課題意識の根底にあります。山口経済同友会では、スポーツとアートの産業化委員会(17~22年度)やスポーツとアートによる社会の再生委員会(23~24年度)で、スポーツや文化芸術を地域でどう展開していくか、スポーツや文化芸術で地域をどう再生していくのかという議論をしてきました。その中で、部活動というものの重要性をあらためて認識しています。部活動がスポーツ・文化芸術分野における将来のプレーヤーやアーティスト・クリエーター、支える人材、観客、ファン、消費者を育てていて、社会基盤・産業基盤を形作り、地域再生の基盤になっているとPTでは考えています。この場所にわれわれ企業が参画して、財源だけでなく指導人材や施設・用具、デジタル技術といった知見を部活動の現場に取り入れることによって、部活動の地域展開を社会全体で支える仕組みへと発展させることができると思います。早急に取り組むべき財源確保策全ての子どもが継続できる環境の実現木村PTでは早急に取り組むべき財源確保策を提言しました。具体的には①企業の参画を後押しする税制措置②対象競技の拡大をはじめとするスポーツ振興くじの戦略的活用③保護者負担を最小化するための丁寧な説明と双方向のコミュニケーション、そして④国による財政支援の充実の4点です。ふるさと納税などで企業参画を促す税制措置やスポーツ振興くじの活用拡大によって新たに財源をつくりつつ、保護者負担を最小化する努力を前提にして、必要に応じて受益者である保護者の一定の負担も組み合わせ、不足する部分は国が財政的に支えるというものです。保護者負担については、これまでは学校で無料だった部活動指導を有料へと移行することになります。そのためには広く納得を得ることが何よりも重要であり、各自治体は移行計画について丁寧に説明することが求められます。山口現時点の中学生が財源不足のせいで十分な活動ができないという事態は何としても回避しなければなりません。部活動がどんどん縮小していくと、スポーツ産業や文化芸術産業も小さくなっていく懸念があります。日本がこれまで長い時間をかけて築いてきた部活動を裾野となる社会基盤・経済基盤と位置付けて、官民で維持して発展させることが重要でしょう。その際、居住地域や家庭環境に関係なく全ての子どもが継続してスポーツや文化芸術に親しめる環境を実現する必要があります。提言している企業参画を促す税制措置やスポーツ振興くじの活用だけでなく、中期的にはスポーツや文化芸術活動が社会的・経済的なリターンを生み出す投資対象であると認識して、新たな財源確保方法やそのためのインパクト指標作りに取り組んでいく必要があります。木村人口減少と高齢化の時代、今あるものをどう活用していくかが重要だ2026/6keizaidoyu13

CLOSE-UP提言と思います。部活動についても、例えばDXによってもっと情報が届けられたら、資金や人材などで状況に合わせたフレキシブルな協力ができるかもしれません。スポーツや文化芸術の社会的価値や投資価値を認めておられる会員は多くいらっしゃると思います。スポーツと文化芸術への支出を「将来への投資」と考えて、新しい価値創造に挑む企業になっていただきたいと考えます。提言概要(5月19日発表)部活動の地域展開を起点とした好循環モデルの構築を~スポーツ・文化芸術分野の投資と成長の好循環に向けて~「部活動の地域展開」は現状では理念が先行し、必要となる財源規模、担い手確保、地域差への対応といった実装上の課題への対応が必要な状況にあり、とりわけ相当規模の恒常的財源が不可欠である。財源規模と確保策を曖昧にしたまま改革を進めれば、改革の空洞化、教員負担の逆戻り、あるいは活動機会の縮小による地域間・家庭間格差の拡大を招くおそれがある。同時に、部活動は子どもたちが学業とは異なる分野で挑戦や努力を経験し、協調性や責任感を育む重要な機会であるとともに、日本社会の豊かさや生活の質、人々の生きがいにも大きくかかわるスポーツ産業・文化・芸術分野の基盤でもある。本会は部活動改革を教育関係者だけの課題にとどめることなく、学校内外での人材育成、スポーツや文化・芸術を核とするコンテンツ産業の成長、地域の経済循環へとつながる社会基盤の再構築として捉えるべきとの視点の下、中長期的な展望を示すとともに、改革の過渡期にある地方自治体の現場を支えるために、早急に取り組む必要のある現実的な財源・制度対応をまとめた。部活動の地域展開を巡る構造的課題1.地域類型ごとに異なる課題部活動の地域展開は地方自治体の創意工夫の下で進められているが、その進展や持続可能性は各地域の特性や人口規模によって大きく異なっている。PTでのヒアリングを踏まえれば、地方自治体が置かれた地理的・経済的状況によって「大都市」「三大都市圏のベッドタウン型自治体」「過疎地域」の三つの地域類型に整理できる。2.全国共通の課題地域類型ごとに条件は異なるものの、持続可能な収支構造の構築、指導者の量と質の確保、保護者負担への配慮という課題は全国共通である。地域努力のみでこれらを解決するには限界がある以上、全国的に薄く広く下支えする仕組みが不可欠。3.財源確保こそ最重要の課題部活動の地域展開は単に活動の場を学校外に移すことではなく、指導という労務を明確に切り出し、正当に評価し、有償で担う体制へと転換することを意味する。そのため、有償の指導者を安定的に確保するには、一過性の財政措置では不十分であり、継続的な財源の裏付けが不可欠である。部活動改革の成否は、指導に対する対価をどのような仕組みで継続的に支払うかにかかっている。国・地方を通じた財政健全化と整合するかたちでの安定的な財源の確保こそ、部活動の地域展開の成否を左右する中心的課題であると認識している。提言(早急に講ずべき四つの対策)将来的には、スポーツ・文化芸術分野の「共創と循環」の実現が必要だが、部活動の現場はすでに改革の過渡期にあり、現在の中学生世代が不利益を被る事態は回避しなければならない。従って、将来における「共創と循環」の実現を見据えつつも、当面、即実行可能な財源・制度対応を早急に講じることが不可欠である。重要なのは保護者負担を安易に拡大するのではなく、新たな財源確保に取り組むことである。1.企業参画を促す税制措置・部活動の地域展開を持続可能なものとするには、企業による継続的な関与を広げていくことが不可欠。企業版ふるさと納税の拡充や、指導者派遣などの企業の活動について、それに要した費用を法人税から税額控除する優遇措置の導入。2.スポーツ振興くじ助成金の活用拡充策の実施・任意参加型の財源であり、新たな税負担を伴わないスポーツ振興くじを最大限活用。・さまざまなプロスポーツへの対象拡大を進めるとともに、チームの勝敗以外にも個人成績なども対象とするエンターテインメント性の高い投票形式の導入などの検討が必要。・購入利便性の向上や新たな購入導線の整備、販促強化などの地道な運用改善を進めることにより、スポーツ振興くじを部活動の地域展開を支える基幹財源の一つとして強化。3.円滑な部活動の地域展開のために双方向のコミュニケーションの徹底を・居住地域や家庭環境にかかわりなく、全ての子どもがスポーツや文化・芸術に継続的に親しみ、健やかに成長していく社会を実現するため、保護者負担を最小化する努力が不可欠。・各地方自治体には部活動の移行計画の策定にあたり、保護者や生徒を対象とした説明会などの開催が必要。指導者、会場、交通手段、活動内容、費用、スケジュール、安全対策などを丁寧に説明し、保護者や生徒の理解と協力を得ることが必要。・双方向のコミュニケーションを重視し、活動内容や費用負担に関する不安の払しょくに努めるべき。4.国による財政支援の充実・スポーツ振興くじの拡充、企業参画を促す税制措置、保護者負担の制度化を講じてもなお必要となる財源額に不足する場合には、国として必要な財源を措置すべき。・将来における社会保障費の軽減やスポーツ産業の発展の効果を踏まえれば、国による財政措置は単なる支出ではなく、国家による投資として位置付けられる。・これはスポーツ・文化事業の振興を国費のみで行うことを求めるものではなく、将来的な「共創と循環」の実現に向けた民間投資の呼び水と捉えるべき。詳しくはコチラ142026/6keizaidoyu

新入会員紹介会員総数1,802名(2026年5月22日時点)鈴木聡黒沢直人吉田晃所属:WOWOW役職:執行役員所属:大和証券役職:常務執行役員所属:電通役職:統括執行役員田中健二水無瀬淳布施吉康所属:ソニー役職:取締役社長CEO所属:住友商事役職:執行役員所属:住友商事役職:執行役員都築彰太田洋金沢敏郎所属:日本生命保険役職:常務執行役員所属:西村あさひ法律事務所・外国法共同事業役職:パートナー所属:住友生命保険役職:エグゼクティブ・フェロー把田太郎磯貝友紀与謝野稔所属:BNPパリバ銀行東京支店役職:副会長所属:コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス役職:社外取締役所属:東京海上日動火災保険役職:執行役員木村研一堀川嘉朗米本努所属:デロイトトーマツグループ役職:CEO所属:SAPジャパン役職:取締役社長所属:千葉銀行役職:取締役頭取馬場重郎丘山泰司高橋忠郎所属:三菱商事役職:常務執行役員所属:三菱商事役職:執行役員所属:パワーソリューションズ役職:取締役社長笠間貴之土岐明知高橋岳之所属:ゆうちょ銀行役職:取締役兼代表執行役社長所属:GreenwichAssociatesJapan役職:ヘッド・オブ・ジャパン所属:三井E&S役職:取締役社長伊東武高橋真一石田博一所属:東京スター銀行役職:取締役兼代表執行役頭取CEO所属:ローン・スター・ジャパン・アクイジッションズ役職:マネージングディレクター所属:三機工業役職:取締役会長前田葉子宮田裕彦森豊所属:シティユーワ法律事務所役職:シニアパートナー所属:三井海洋開発役職:代表取締役社長執行役員所属:JTP役職:取締役会長2026/6keizaidoyu15

新入会平岡竜太朗宮宗孝光宮内和也所属:サイエンスアーツ役職:取締役社長所属:DIMENSION役職:取締役社長所属:ピュアグロース役職:代表取締役ジェームズライニー石田雅彦古市優子所属:CoralCapital役職:代表取締役所属:ディーエルエイ・パイパー東京パートナーシップ外国法共同事業法律事務所役職:日本代表パートナー所属:ComexposiumJapan役職:取締役社長奥野直希江戸川泰路滝口進所属:奥野製薬工業役職:取締役社長所属:EDiXProfessionalGroup江戸川公認会計士事務所役職:代表取締役◆復帰所属:スーパーナース役職:取締役会長◆復帰本多之仁所属:住友商事役職:常務執行役員退会小柴満信樋口泰行玉田豊伏石敏郎所属:Cdots役職:共同創業者所属:パナソニックコネクト役職:シニア・エグゼクティブ・アドバイザー所属:パナソニックコネクト役職:元・執行役員シニア・ヴァイス・所属:パナソニックコネクト役職:執行役員アソシエイト・ヴァイス・プレジデント古川令治井伊基之久慈竜也石川洋所属:アドメテック所属:NTTドコモ所属:久慈設計所属:鹿島建設役職:取締役会長役職:相談役役職:相談役役職:取締役副社長執行役員平岡昭良佐久間美奈子大野龍隆島村琢哉所属:BIPROGY所属:三井住友海上火災保険所属:ミスミグループ本社所属:AGC役職:顧問役職:元・常務執行役員役職:取締役取締役会議長役職:元・取締役会長宮地伸二横田善明金子剛史大久保伸一所属:AGC所属:丸紅所属:川崎重工業所属:TOPPANホールディングス役職:元・取締役副社長執行役員役職:専務執行役員役職:専務執行役員役職:常勤相談役162026/6keizaidoyu

守田道明橋本祥生森村純山本裕二所属:イーレックス所属:コンカー所属:フォレストビレッジ所属:公認会計士山本裕二事務所役職:取締役役職:取締役社長役職:取締役COO役職:公認会計士持田直道岡田和樹宮本彰千葉知裕所属:レオパレス21役職:取締役常務執行役員所属:VanguardTokyo法律事務所役職:代表弁護士所属:キングジム役職:取締役会長所属:MacbeePlanet役職:取締役社長平野未来藤重貞慶井阪隆一石塚雅洋所属:シナモン所属:ライオン所属:セブン&アイ・ホールディングス所属:スーパーナース役職:取締役社長CEO役職:元・特別顧問役職:特別顧問役職:取締役社長佐藤裕久川口勝田中良昌岡本圀衞所属:バルニバービ所属:バンダイナムコホールディングス所属:大東建託所属:日本生命保険役職:取締役会長CEO兼CCO役職:取締役会長役職:取締役常務執行役員役職:名誉顧問濵田昌宏広瀬杏太郎大場康弘久米康樹所属:SOMPOホールディングス所属:SOMPOホールディングス所属:SOMPOホールディングス所属:SOMPOひまわり生命保険役職:取締役役職:執行役員役職:SOMPOウェルビーイングCEO役職:取締役社長社長執行役員小坂佳世子三木康弘三枝則生川嵜靖之所属:SOMPOケア所属:阿波製紙所属:三菱商事所属:SMBC日興証券役職:執行役員CFO役職:取締役会長兼社長役職:元・顧問役職:特別顧問馬場稔温清島隆之住田孝之遠藤宏治所属:丸善石油化学所属:住友商事所属:住友商事所属:住友商事役職:元取締役社長社長執行役員役職:取締役役職:元・専務執行役員役職:執行役員籠橋隆憲梁井崇史坂本好之佐久間利所属:住友商事所属:住友商事所属:住友商事所属:千葉銀行役職:執行役員役職:執行役員役職:元・顧問役職:特別顧問平井隆仁大谷弘子安藤広大中井省吾所属:エフ・コード所属:ハーゲンダッツジャパン所属:識学所属:日本カルミック役職:元・取締役役職:元・取締役副社長役職:取締役社長役職:相談役齋藤洋二金子眞吾歌田勝弘菅原晶子所属:三菱電機所属:TOPPANホールディングス所属:経済同友会役職:グローバルチーフアドバイザー役職:取締役特別相談役役職:元・常務理事田端昌史所属:経済同友会役職:元・常務理事2026/6keizaidoyu17

TokyoPride2026に協賛・参加経済同友会は6月6〜7日、2025年に引き続き「TokyoPride2026」に協賛し、6月7日にはプライドパレードに参加した。パレードには総勢約1万5,000人が、また本会からも会員および事務局メンバー合わせて約100人が参加するなど盛り上がりを見せた。「誰もが輝ける社会を目指して」という本会のスローガンがデザインされた法被を参加者全員で着用し、代々木公園を出発し、渋谷から原宿にかけて行進した後、代々木公園に帰着した。代々木公園内のイベント広場では、経済同友会のブースも出展した。ブースでは、インクルーシブな社会の実現を目指す一環から、誰もが楽しめるパラスポーツ「ボッチャ」の体験を行い、多くの来場者にお越しいただいた。体験いただいた方々にはリストバンドやうちわ、アドバッグなどのグッズを配布するとともに、本会の取り組みを紹介し、DEIへの理解促進につなげた。経済同友会はこれからも、企業・経営者のみならず社会全体に対して、多様なセクシュアリティへの理解促進を支援する姿勢を示すとともに、多様な個人が尊重され、活躍できる公平で包摂的な社会の実現に向けて、発信と行動を続けていく。スローガンを掲げて行進本会ブースでボッチャを体験する山口明夫代表幹事No.889June2026経済同友6特集ジョブシャドウイング・プログラム体験座談会学生が企業のトップリーダーに1日同行学生は何を学び、経営者は何に気付いたのか03CLOSE-UP提言経済・財政・金融・社会保障委員会【提言】武藤真祐委員長公的医療保険制度を死守するため退路を断った改革断行で医療の「7つの危機」を克服せよ08スポーツ・文化による社会の再生PT【提言】木村弘毅・山口栄一委員長学校部活動は地域部活動に財源確保こそ最重要課題コストではなく「将来への投資」に12CONTENTSColumn私の一文字北野嘉久「さまざまな活力が思い浮かぶ『活』」02リレートーク船橋仁「同友会とは人的資本の塊」11私の思い出写真館鳥海智絵「あの頃から続く視点」19新入会員紹介15TokyoPride2026に協賛・参加18182026/6keizaidoyu

私のあの頃から続く視点鳥海智絵野村證券顧問この2枚の写真は、私の中でどこかつながっているのかもしれない。下左の一枚は女子校時代、体育祭の応援合戦後のもの。学ランでトランペットを手にしているのが私。小学生の頃、理科の実験は男子がやるもので、女子は後ろから見ていた。給食のお代わりも、なぜか男子だけだった。「なんでだろう?」——そんな思いから、女性だけの環境で、全て自分たちでやってみたい、と私は女子校に進学した。中年間、体育祭や文化祭に限らず、さまざまなイベントで企画・運営、資金管理、そして力仕事まで、多くのことを自分たちでやりとげた。「誰がやるべきか」を性別で考える前提はなく、「何が必要か」「誰ができるか」で役割が決まる。いわゆる“男性的”とされる役回りには、女子校特有の憧れや演技もあったのかもしれない。ただ、ジェンダーの多様性がなく、一見似た者同士に見える環境でも、考え方や感じ方は驚くほど違っていて、それを前提にして物事は動いていた。下右のもう1枚は、ビジネススクールの卒業式での記念写真である。言語はもちろん、文化や価値観も異なる仲間と2年間過ごす中で、自分の判断の軸を柔軟に変えながらチームで成果を出すことが、決して容易ではないことも痛感した。女子校で過ごした「似たもの同士」の生活とは対照的な環境のようでいて、振り返れば、「違い」を前提に考えるという点では、どこか通じるものがあったのかもしれない。このコラムのために写真を見返すまで、特別な意味を考えたことはなかった。ただ、あらためて眺めてみると、自分が「多様性」をどう捉えるかの感覚は、あの頃から続いているのかもしれない。違う人たちと一緒にどうやって成果を出すか——女子校でもビジネススクールでも、結局考えていたのはそんなことだったように思う。女子校時代の写真。後列右から3番目、学ランでトランペットを手にしているのが私ビジネススクールの卒業式での記念写真2026/6keizaidoyu19

経済同友経済同友2026年6月No.889令和8年6月30日発行編集発行人/齋藤弘憲発行所/公益社団法人経済同友会〒100-0005東京都千代田区丸の内1-4-6日本工業倶楽部別館5FURL/https://www.doyukai.or.jp編集/経済同友会事務局制作/CCアーク
